福島原発でいま起きている本当のこと
浅川凌（著） 宝島社
以前、大手電器メーカーの原子力部門にいたという著者による本。おそらく偽名でしょう。正確にはタイトルにある言葉通りの内容というよりも、「いま起きているであろうこと」かな。著者の現場体験を振り返りながら想像する内容です。最新の技術と喧伝されていた原子力産業での、点検を始めとする作業が「原始力」と揶揄されるほど人力に頼った危険なものであることが嫌というほど書いてある。そして、事故後の福島第一は、きっとさらに危険だろうと言及しています。報道はほとんどないものの、今日も多くの人が危険な場所で必死の作業を続けている事実を忘れては行けません。また、少し時間を置いて、事故後の原発がどうだったのか、その現場報告が世に出るのを待ちたいと思います。
↓海外のサイトに見る、福島原発の現在の様子。
Fukushima Daiichi Nuclear Power Station 12 November 2011
