日本競馬 闇の戦後史

渡辺敬一郎(著) 講談社

100年を超える歴史の中で多くの名勝負を生み出してきた日本競馬界。しかし戦後は、血腥い事件が頻発していた。各地で開催される闇競馬は盛況を極め、治 安の低下を招き、ヤクザたちの収入源となっていた。そして、お役所主義のJRA、人と人とのつながりがモノをいう古い体質の厩舎関係者は、これらの不都合 な真実を隠蔽し、闇に葬り去ってきた。半世紀にわたり現場を検証し続けてきた著者が、移りゆく歴史の中で埋もれてきた数々の事件を初公開する。amazon:日本競馬-闇の戦後史-講談社プラスアルファ文庫-渡辺-敬一郎

タイトルにある「闇」というほどのものでもないです。ただ、JRAの広報誌「優駿」はじめ、関係者に遠慮して機嫌を損ねる記事は書かないようにしている競馬ジャーナリズムの語る戦後史があるとすれば、「闇」にあたる部分を取り上げてはいます。
一番惹かれたのは、98年の年度代表馬争いを巡る文章。スペシャルウィークグラスワンダーエルコンドルパサーの3強に票が割れ、代表馬なしという異例の事態に。それほどレベルの高い馬が揃ってたこの年は、3歳にテイエムオペラオーナリタトップロードアドマイヤベガのライバル物語もあったわけですが、私が競馬を見始めた年でもあります。そりゃ面白いはず。ハマったわけです。
日本競馬 闇の戦後史 (講談社プラスアルファ文庫)
日本競馬 闇の戦後史 (講談社プラスアルファ文庫)