メルロ=ポンティ入門

舟木享(著) 筑摩書房
何度か同じ実存主義とくくられるサルトルの思想が引き合いに出されますが、そちらの方が訴えかける。わかりやすいんでしょうか。「人間はどんなことがあろうとも自由である。なぜなら私が全てを決断しているのだから」なんて、親鸞の他力本願と対をなす。「私の身に生じることは、全て私が引き受けるしかない」とは「人間は自由の刑に処せられてる」んだという。面白い。こうなってくると、親鸞と同じことを別の表現で語ってるようでもある。親鸞の名は、ずばり本書後半にも登場します。
哲学と宗教の違いは何なんでしょう。昔からの疑問でした。かぶってる部分は多いです。結論の部分で超越的な教義を使って信者を増やし、現在であればお金を求めるのが宗教でしょうか。
メルロ=ポンティ入門 (ちくま新書)
メルロ=ポンティ入門 (ちくま新書)