考えよ!

イビチャ・オシム著 角川書店
詩のような美しい表現を使って、読む物をサッカーの深い神髄の淵へと連れて行ってくれる、冒頭で日本という国への想いが書かれてるのを額面通り受け止めていいのかわかりませんが、彼とご縁を持てた事はこの国のサッカーにとって幸運でした。
「考えよ!」というタイトルにありますが、読んで最も印象に残った部分は日本の選手の欠点。「プレーにスピードがない」「ランニングにスピードがない」「考えるこちにスピードがない」。特に瞬時に瞬時に局面を変化させるパスや、そこから効率的にゴールへ向かうといった部分において、欧州で活躍する選手との間に大きな差があります。
ワンプレー毎に中断する、野球文化の弊害かもしれません。野球の存在が大きすぎて、私を含めた国民の多くのサッカー理解度も低い。選手を生まれながら取り巻く環境のすべてが変わらないと、世界の強豪と肩を並べるのは難しいでしょう。プレイヤー、コーチ、メディアのどれもに問題がある。一朝一夕には解決できないでしょうが。
録画しておいた話題の日韓戦、今日こそは見ないと。
考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川oneテーマ21 A 114)
考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川oneテーマ21 A 114)