大人のための新オーディオ鑑賞術

たくきよしみつ(著) 講談社
面白くて一気読み!。デジタルネイティブでない、若干「旧世代」の方には、うなずける部分が多い本かと思われます。便利で、安価に、速く、たくさんの音楽を手に入れる事が出来るこんにち。一方で圧縮された音源を、携帯音楽プレイヤーを使ってイアフォンで聴く行為が主流となっている。オーディオセットにこだわり、音質を追求した時代を覚えてる人間には味気なくもあります。もっといえば、音楽に対する興味を失いかねない。
加藤和彦の死も、この辺りに関わってくるように考えます。イアフォンで聞くのに適したサウンドを打ち込みで作る時代が嫌だったのかと。
そんな今、興奮のオーディオライフを取り戻すノウハウが書かれてます。
とはいえ、簡単に表現する努力はされてるものの、専門用語も多いです。自分も小さい子がいるので、仕事の移動中にカーステで聴くのが、音楽に触れる機会のメイン。なかなかここに書かれてることを実践できる生活環境ではないですが、この世界の魅力を現代のテクノロジーを使っていかに楽しむかについてのの示唆に富む好著。
大人のための新オーディオ鑑賞術 (ブルーバックス)
大人のための新オーディオ鑑賞術 (ブルーバックス)