日本サッカー現場検証
6月14日、カメルーン戦。ピッチには、岡田ジャパン過去46試合、一度も見たことのない布陣が描かれていた。「4‐6‐0」。FW登録ではない本田をセ ンターフォワードにおき、9番兼10番として機能させる形は、著者が1年以上前から提唱してきた布陣だった。「予想はなぜ外れたのか?」「日本は本当に大 健闘したのか?」を徹底検証。さらに「メッシはなぜ活躍できなかったのか?」「ブラジルが勝てなかったワケは?」などを独自の視点で分析。サッカーファン が待ち望む、南アフリカワールドカップ後、初の書き下ろし最新作。amazon:日本サッカー現場検証-じっぴコンパクト新書-杉山-茂樹
前半は南アW杯における日本VSカメルーンの布陣が、かねてから著者の主張するものと同じであったことについて書き続けてます。当時の岡田監督に「僕の書いた原稿に感化されてしまったのですかと訊ねたくなる」というのは強い本音のはず。事実、私も初戦を見ながら同じことを思ったし、当の本人が驚くのも無理はないです。
続いて第2戦・オランダ戦の分析。私など負けて当然の試合をよく戦ったと見ましたが、著者は手厳しい。しかも好評価の長友や駒野といったSBを、ファンブロンクホルストと比較して批判。「世界がどう見るか」との視点にも一理。
良くやったとされるベスト16にも懐疑の目。好きだったブロガーはいつも著者を批判してましたが。残念なのはTVや新聞の試合結果をいくら注意して見たところで、このような視座は得られないこと。代表戦を覗くとまだどこかマイナーなのがサッカーの現実。