名画読本 日本画編

赤瀬川原平(著) 光文社

古臭い、堅苦しい、偉そうだ、とっつきにくいなどの先入観があった日本画に、ユニークな視点で新たな鑑賞術を提案する。北斎の目は高性能カメラだ。「ぼか し」の技術が鑑賞者を快感に導く。日本画は空腹の絵画である…。北斎、広重、歌麿から雪舟等伯光琳まで、巨匠11人の名画14点の奥義に迫る。amazon:名画読本-日本画編-知恵の森文庫-赤瀬川-原平

評論家もしくは専門家的見解は用いず、優れた素人としての視線で名画を解説。これがみずみずしく、著者の年齢を調べて驚いたくらいです。しかしあくまでも主役は絵。うんちくを読んで見返した時、知らなかった絵はもちろんのこと、良く知ってた絵でさえも見え方が変わります。素晴らしいです。そういう意味でこの本の主役は名画たちです。クラッシック音楽もそうですが、ある程度の知識を持って作品に接した方が理解が深まる面がありますね。美術鑑賞というと感性に頼っていればいいように言う人もいますが、そうではないです。
名画読本 日本画編 (知恵の森文庫)
名画読本 日本画編 (知恵の森文庫)