レスラー

2008年(米・仏) ダーレン・アロノフスキー監督

1980年代に人気レスラーだったランディだが、二十数年経った現在はスーパーでアルバイトをしながら辛うじてプロレスを続けていた。ある日、往年の名勝負と言われたジ・アヤトラー戦の20周年記念試合が決定する。メジャー団 体への復帰チャンスと意気揚がるランディだったが、長年のステロイド剤使用が祟り心臓発作を起こし倒れてしまう。現役続行を断念したランディは、長年疎遠で あった一人娘のステファニーとの関係を修復し、新しい人生を始める決意をするが…。wikipedia:レスラー_(映画)

仕事や家族、愛といった、人生における非常に重要なものをテーマにした傑作。ダメ男ゆえに現実の世界に居続けることが出来ず、リングにすべてを捧げるエンディング。ああいう風にならないようにしたいというのが正直な気持ち。我が身に置き換えて考えさせられる点、何かがリアルなんですね。
年末に紅白をつけたら「いきものがかり」が歌ってて、ふと思ったのは「10代の頃はステージの上の出演者に憧れたけど、今はNHKのスタッフの方が安定していて羨ましい」ってこと。夢も素っ気もないけれど、プロレスラーにもあてはまる。10代の頃から厳しい修行をしてスポットライトを浴びても、生涯安定した暮らしが保証されるわけじゃない。ましてやプロレス不況という言葉では足りない、ジャンルとして死に体の今日。状況は増々厳しくなっています。
早逝する人も多い。ちょうど上記の紅白やってた時に、往年の名レスラーであるスティーブ・ウイリアムスが亡くなりました。職業病とはいえない癌ですが。
プロレスって、アンプもスクリーンも使わない。身体一つで大観衆を湧かせないといけない。それだけにかかる負担も大きい。危険な職業です。
レスラー スペシャル・エディション [DVD]
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