歴史の中の遊女・非差別民

最初に五木寛之が、沖浦和光らと大阪にある有名な飛田新地の料亭で「悪所」について対談してるもんだから、もっと気楽な内容の本かと思いきや意外と硬派。
なぜ、こういう本に魅かれるんでしょうか。赤線後地とか見ると、なんかテンション上がるのはなぜでしょうか。単なるスケベ心じゃない気がするんです。
そこは、昔のこの国においては大きな存在感を示してたし、大きなお金も動いてた。社会的にも歴史的にも重要な存在だったからでしょうね。
もちろん悲しいでは済まない話もたくさんあったわけですが、だからといって無いことにするのはどうかと。実家の近所にも、有名な赤線跡がありました(本にも写真が掲載されてる建物は、同級生のウチ)。
飛田界隈を昔歩いた時の驚きを思いだしました。大阪出身の友人に案内されてのこと。なまめかしかった。本のなかでも日本最大の「悪所」のように語られてるわけですが、もう今は怖くてよう歩けない。近くは日本最大のドヤ街があり、景気も悪くなったし、遊び半分で安易に入り込むのは危ない。

歴史の中の遊女・被差別民—謎と真相 (別冊歴史読本 (45))
歴史の中の遊女・被差別民—謎と真相 (別冊歴史読本 (45))