世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ

NHKスペシャル・2011年12月23日放送分。オープニングはディランのナンバー。アップル商品との親和性がなぜか高いと考えてたアーチスト。そして、商品コンセプトを示すものとして、ジョン・レノン「Power to the People」。カウンターカルチャーの洗礼を受けた経営者が、理想を具現化したものとして、非常にかっこ良く描かれてます。私もそう思ってました。しかし、それだけか??。アップルが経営不振だった時期について社員に聞いたとき、米軍が使用してるから潰れはしないと思ってたとの発言があったのが忘れられません。
番組では、アップル製品とジョブズの革新性や、芸術性といった、表面的に素晴らしいとされるものを辿る。それは、オーディオとビジュアルを伴ったTVだからこその出来映えで面白い。しかし「人間の可能性を広げるコンピューター」が逆に人間の可能性を狭めている負の側面・・・例えば雇用問題に代表されるものには触れません。Nスペとしては、企業広告的で物足りない。
私もアップル製品の素晴らしさにかねてから感心し、長く使い続けてはいます。それとて実は本当の革新では無かったりする。オリジナルは別にある。それを大衆化させたことに大きな意義があることは認めますが、本当の発明者が埋もれてしまってるのも残念です。