スズキ、浜岡原発近くから工場移転検討 相良工場の一部

 スズキが、中部電力浜岡原子力発電所静岡県御前崎市)から十数キロにある相良工場(同県牧之原市)の一部機能を県内の別の工場へ移す方針を固めたことがわかった。自動車大手が東日本大震災後に拠点を移すのは初めて。
 同工場は、自動車エンジンの生産や軽自動車以外の乗用車の車両組み立てをしている。原発事故があれば生産ができなくなるため、エンジン生産の半分ほどを軽自動車を生産する湖西工場(同県湖西市)に移す。湖西工場は浜岡原発から50キロ以上離れている。
 また、海から100メートルほどしか離れていない二輪車の技術センター(同県磐田市)も津波災害の懸念があるため、浜松市北部の高台の工業用地へ移す。
 スズキは本社(浜松市)をはじめ、国内拠点のほとんどが静岡県西部に集中している。鈴木修会長兼社長は6月下旬の会見で、原発周辺や海沿いの拠点を移転する意向を示していた。
[5日の朝日新聞より]

「経済か反原発か」の二者択一ではないと思ってました。原発事故が怒ると、経済的にも壊滅的になるというスズキの考えは、至極真っ当。こういう意見が大きく掲載されるほど、財界内でも発言しにくい空気があるのでしょうか。