告白
2010年(日本) 中島哲也監督
『パコと魔法の絵本』の中島哲也監督が、湊かなえのベストセラー小説を松たか子主演で映画化。「生徒に娘を殺された」という女教師の告白から始まり、殺人事件に関わった登場人物たちの独白形式で構成される衝撃作。特典映像を収録した2枚組。amazon:告白-【DVD完全版】-DVD-中島哲也
この監督さん、「下妻物語」の人なんですね。これまでのコミカルな作風と一変。問題作ともいえる大傑作をものにしました。傑作と書きましたが、眠くならないというだけで私はそう思います。多くの映画は眠くなる。さらに話が破綻してない。映像的にも引き出しの多さを見せてくれて、飽きることがありませんでした。
「愛のむきだし」にも通じる現代日本が抱える闇をあぶりだす。しかもそれが特殊な事例じゃなく、親子関係や夫婦関係など、我が身に将来起こりうる普遍性のある問題として襲ってきます。そこが怖い。こんな映画や小説が大ヒットするのも困りものですが。
ネットでレビューをいくつか読みました。最後に松たか子演じる元教師が「なんてね」というのを指し、作品で描かれた不幸が「虚構」ではないかとの声がありましたが、私は違うと思う。最後に教師らしい意見を言ったのに対し「なんてね。本当は復讐心しかないわよ」と受取りました。もちろん正解かどうかわかりません。