愛の新世界

1994年（日）　高橋伴明監督
「アートなエロス」って分野、90年代前半にはあリました。アラーキーの写真が「噂の真相」に載ってたり、ヘア解禁が社会問題になったり。この映画もそういった空気の中で生まれたと思います。借りたビデオにはモザイクがかかってましたが。
予算が限られるのもあってか、日本映画には雰囲気を楽しむタイプのものが多い。これもその類い。公開された当時の空気感は孕みつつ、演出が80年代っぽい。
この映画にある空気には、まだ活気があったアングラシーンの雰囲気も撮っています。これも当時を象徴してる。表のカルチャーも経済的に厳しい今じゃ、アングラが活気づく余裕なんて無いのですから。
鈴木砂羽や若き日の大人計画より、もっとも素晴らしかったのは山崎ハコの音楽。CD買おうかな。
この頃の東京の風景も、もはや一昔前。当時の方が未来を感じられる時代。良かったですね。
愛の新世界 [VHS]